大館全体の活気のために

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大館全体の活気のためにできることは何か、私たちが望むことは何か

正札竹村には、市民のみならず、そこを訪れた一人一人に、思い出がありました。今は大館を離れていても、懐かしい故郷の風景として心の片隅に浮かび、できることならもう一度、賑わう街のシンボルとして再生してほしいと願わずにいられない場所なのです。もちろん、今の姿のままでは、「かつての」繁栄を忍ぶ、寂しい象徴でもあり、目を背けたくもなるでしょう。

それでも、ここには大館の歴史が刻まれてきました。鉱山の街として発展し、市民が増え、商店街は活気づいて市外からも買い物客がやってくる。そんな大館の歴史の真ん中に正札があったのです。何気ない家族との思い出、誕生日のお祝い、催事場で行われた結婚式、自分の表現がはじめて多くの人に触れた展覧会。その記憶は、この場所で生まれた自分の歴史でもあるのです。だからこそ、アンケートに想いを寄せてくれた多くの方が解体し更地にすることより再生に賛成し、そこへの希望を綴ってくれました。現状は、建物の老朽化が激しく、危険な状態です。その点を危惧して、解体を推進する意見もあります。しかし、その点だけを見て、歴史ごと壊してしまうことは、立ち止まって考えなければなりません。

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大館の歴史遺構として、140年続いた老舗百貨店をこの街の歴史としてどうやって未来につないでいくのか。様々な意見の市民が話し合いの場をもうけたらどうかとの意見も寄せられました。正札竹村だけではない、大町商店街だけではない、大館全体の活気のためにできることは何か、私たちが望むことは何か、本気で考えて行かなければならない。