正札コミュニティ・アートセンターが創造する「新しい広場」

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正札竹村アートセンターが創造する「新しい広場」

「大館・北秋田芸術祭2014『里に犬、山に熊。』」の会場としてこの場所を使用するため、ゼロダテは2度にわたり市民と一緒に清掃ワークショプを行いました。中学生から70代、80代の方が市内外から集まり、13年前の閉店当初から残されていた古い什器や看板などのゴミを運び出しました。

ゴミの中には、赤いバラ模様の真新しい包装紙の束もありました。「贈り物は正札竹村の包装紙じゃないと」。かつて市民は誰もがそんなふうに考えていたものです。参加者の80代男性は、この百貨店で結婚披露宴を行ったとか。そんな催事場もありました。また、美術ギャラリー「銀サロン」では、新しい芸術が紹介され、市内の高校の美術部が展覧会を行っていた場所だったそうです。

賑やかだった1階フロアを清掃しながら、ワークショップを通じてそれぞれが思い出を語り合いました。

「ここに来れば、新しい商品に、そして新しい文化に出会える」。「正札竹村百貨店」は、多くの市民にとって日常とは違う時間を期待させる、特別な場所でした。

大館の商業、文化の中心だったこの場所を、たくさんの市民の思い出が詰まったこの場所を、もう一度、新しいものと出会える、そして、誰もが集える場所に再生したい。

新しい大館の文化を創造し、発信していくのに、ここほどふさわしい場所は見つけられません。
 
高校生が何気なく立ち寄り、バス待ちの高齢者がのんびり休憩したり。小さいお子さん連れの家族が散歩の途中に遊びに来たり、会社帰りにふらっと立ち寄って息抜きしたり。

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旧正札竹村が「コミュニティ・アートセンター」という「新しい広場」に生まれ変わったら、清掃ワークショップで生まれたような、年代、職業、住んでいる地域を超えた新しい交流とコミュニティが生まれます。

もちろん、公民館のような、地域のコアなコミュニティも大切。でも、小さな地域での交流では、街全体の問題が見えにくく、そこには入っていけない人の受け皿として、緩く広くつながれる「コミュニティ・アートセンター」はコミュニケーションハブとして機能してくはずです。

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大館という故郷を誇りに、未来へはばたく子供達を育む場所としても、文化を基軸としたコミュニティは不可欠です。これから始まる人口の急激な減少に備え、故郷を愛し、この土地を守っていける若者の育成、そして互いに気に掛け合い、共に歩んでいけるコミュニティを本気で考えていかなければなりません。そんな大館を作っていくためにも、「新しい広場」として「正札竹村」を再生の場所としたいのです。